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5/04/2021

美しい花の季語で 五月を詠む

 


薊(あざみ) 
    立ち入れぬ野原すつくと薊咲く
勿忘草(わすれなぐさ)
    勿忘草瑠璃色いかす鉢選び
金盞花(きんせんか)
    果てしどもその色果てぬ金盞花
都忘れ(みやこわすれ)
    愛しくも都忘れの時がきて 
リラ   
      リラが舞う香り拡がる大通り 
牡丹(ぼたん)
    闇夜にも色淡く咲く牡丹かな
矢車草(やぐるまそう)
    矢車草誰が植えたか築山に
葉桜(はざくら)
    葉桜や毛虫も寄せぬ強し香
桐の花(きりのはな)
    高貴なり降りくる香り桐の花 
雛罌粟(ひなげし)
    雛罌粟を押花にして試合前 
石楠花(しゃくなげ)
 ウェディングドレス石楠花色へ出窓かな 
若楓(わかかえで)
    里帰り若楓捥ぎ負ぶさる子
渓蓀(あやめ)
    優雅なりあやめが覆う櫛形山
筍(たけのこ)
    立ち昇るふしでも美味し淡竹の子
鈴蘭(すずらん)
    入笠山鈴蘭もとめ夜明け道
栃の花(とちのはな)
    蜜蜂や香りも運ぶ栃の花
薔薇(ばら)
    階段を昇ればかをり薔薇の園
アカシアの花(あかしあのはな)
    アカシアの雨にうたれど死ぬ気なし
山法師の花(やまぼうしのはな)
    手をいれぬ山法師の花ちらほらと
柿若葉(かきわかば)
    柿若葉雨宿りする広さなり
忍冬の花(すいかずらのはな)
    つり橋を渡る勇気を吸葛
金雀花(えにしだ)
    金雀花や黄色がたわむフェンス越し
蜜柑の花(みかんのはな)
    暗闇や蜜柑の花が招く路
棕櫚の花(しゅろのはな)
    傾きて酒屋の裏に棕櫚の花
罌粟の花(けしのはな)
    赤白と僅か一日罌粟の花
朴の花(ほおのはな)
    腰伸ばす田植えが昼に朴の花
茨の花(いばらのはな)
    初デート丘へと続く花いばら
麦(むぎ)
    陽を上に廻す音よく麦をこく
卯の花(うのはな)
    卯の花や一房のぞく垣根より
てっせんか(鉄線花)
    集め植う妻の実家にクレマチス
アマリリス(あまりりす)
    たて笛やさいしょの曲はアマリリス



4/02/2021

美しい花の季語で 四月を詠む

 


菜の花(なのはな)
    月の下菜の花畑開き初め
座禅草(ざぜんそう)
    尾瀬に咲く木道さける座禅草
雪柳(ゆきやなぎ)
    一振りて千の花びら雪柳
パンジー
    パンジーやあの子教えし色多し
桜(さくら)
    父と行く桜ひとひらランドセル 
柳(やなぎ)
    背伸びする吾子の手するり柳かな
山桜(やまざくら)
    山桜反っ歯な君を思い出し
桃の花(もものはな)
    手折れては花器まで行けぬ桃の花
和布(わかめ)
    和布売り産地直送潮香添え
木瓜の花(ぼけのはな)
    木瓜の花赤く誘ふも拒む棘
アネモネ
    アネモネや花壇が色香地中海
海棠(かいどう)
    父植えし海棠なれと庭の口
馬酔木の花(あしびのはな)
    馬酔木の花振れなば鳴らん白小ぶり
チューリップ
    宵の町わたし売ってたチューリップ
二人静(ふたりしずか)
     招くみち二人静が能楽堂
八重桜(やえざくら)
    めでたき日ひきしめ塩気八重桜
芝桜(しばざくら)
    絨毯の上がこひしき芝桜
花荊(はなずおう)
    一軒家まだ咲いてるか花荊
満点星の花(どうだんのはな)
    名刹やどうだんの花星に植え
躑躅(つつじ)
    躑躅咲く石橋怖く築山へ
紫雲英(げんげ)
    腹冷える紫雲英にうまる子犬撮る
山吹(やまぶき)
    山吹の名歌におわす茅の屋根
スイートピー
    スイートピー飾る一輪カラオケ店
霞草(かすみそう)
    生け花を上手くまとめる霞草
柳絮(りゅうじょ)
    雲が切れ柳絮吹雪舞う棚田
藤(ふじ) 
    藤落ちてかほる道ゆく熊野御前
林檎の花(りんごのはな)
    林檎の花つづく受粉ポンポンと
苧環の花(おだまきのはな)
    苧環の花咲く庭の手入れ跡
桜草(さくらそう)
    桜草ブロックの上鉢並ぶ 
花水木(はなみずき)
    吾子想ふ今年も眺む花水木


3/14/2021

美しい花の季語で 三月を詠む

美しい花の季語で 3月


青麦(あおむぎ)
    さわさわと青麦撫でる指の間に
猫柳(ねこやなぎ)
    毛艶やか触りなさいと猫柳
ヒヤシンス
    ひび割れたガレが花瓶へヒヤシンス
杉の花(すぎのはな)
    万人が散るを好まぬ杉の花
沈丁花(じんちょうげ)
    沈丁花香りが告げる夜更け道
山椒の芽(さんしょうのめ)
    山椒の芽摘むや庭先ひつまぶし
蘆の角(あしのつの)
    にょきにょきと河を守るか蘆の角
一人静(ひとりしずか)
    line閉じ一人静に目をやりぬ
虎杖(いたどり)
    切株や紅虎杖ぞ囲み咲き
諸葛菜(しょかつさい)
    紫へ畑一面諸葛菜
野蒜(のびる)
    炙り網噛めば香るや野蒜かな
茅花(つばな)
    手のひらを毛先が撫でる茅花噛む
春蘭(しゅんらん)
    根を切りてかをる春蘭唐津焼
フリージア
    豚小屋をフリージア覆ふ香ぞ強き
土佐水木(とさみずき)
    淡黄の小花揺らして土佐水木
土筆(つくし)
    にはもせに雑草となる土筆占む
木五倍子の花(きぶしのはな)
    淋し庭木五倍子の花が咲きし朝
貝母の花(ばいもものはな)
    笠を編む貝母の花咲きにけり
三椏の花(みつまたのはな)
    咲き始む三椏の花ほのかなり
片栗の花(かたくりのはな)
    木漏れ日を片栗の花透かしけり
蕨(わらび)
    崖のぼる蕨いつぱい友は摘み
薇(ぜんまい)
    薇をのばしてみたり帰り道
黄水仙(きずいせん)
    堤下黄水仙咲く花壇かな
枸杞(くこ)
    緑いろ夕餉のごはん枸杞芽摘む
喇叭水仙(らっぱすいせん)
    風受けて喇叭水仙頷きて
枝垂桜(しだれざくら)
    照り出だす枝垂桜を撮る夕べ
辛夷(こぶし)
    藪の中主も見ない辛夷咲く
楤の芽(たらのめ)
    楤の芽の天ぷら揚げるソロキャンプ
白木蓮(はくもくれん)
    白木蓮隣りの庭も咲きにけり
連翹(れんぎょう)
    築山へ渡る連翹はねる鯉
君子蘭(くんしらん)
    妻は逝く手入れ届いた君子蘭

2/25/2020

美しい花の季語で 2月を詠む

 


枯蘆(かれあし)
    枯蘆飛ぶ凸凹道の軽トラよ
ブロッコリー
    ブロッコリー花芽を覆う油虫
枯葎(かれむぐら)
    枯葎去年の形ぞ残しけり
梅(うめ)
    暗闇や朧に浮かぶ梅がちる
満作(まんさく)
    満作を求めドライブ春を観る
菠薐草(ほうれんそう)
    菠薐草ポパイになれると肩の肉
紅梅(こうばい)
    紅梅や白梅のなき庭歩き
節分草(せつぶんそう)
    節分草落葉かき分け時来たり
黄梅(おうばい)
    黄梅や咲けども来ない御用聞き
春菊(しゅんぎく)
    春菊を入れていいかと問われしが
薺の花(なずなのはな)
    薺の花萎れてしまう文机
蕗の薹(ふきのとう)
    積む枯葉庭の隅出る蕗の薹
クロッカス(くろっかす)
    サフラン柄姉がミシンをワンピース
雪割草(ゆきわりそう)
    雪割草昔も咲くやこの土手に
椿(つばき)
     一本を囲む絨毯散り椿
クレソン(くれそん)
    堤下クレソンを摘む冷たき手
繁縷(はこべ)
    摘み草や鶏にもと繁縷かな
芹(せり)
    飛び越して芽吹く小川の芹を摘み
牡丹の芽(ぼたんのめ)
    菰かぶり待つは出る時牡丹の芽
海苔(のり)
    波しぶき海苔摘む舟や父と我
防風(ぼうふう)
    花粉散る防風林の風の色
榛の花(はんのはな)
    榛の花風にも負けず紅紫
山茱萸の花(さんしゅのはな)
    丸一本春黄金花光りけり
菫(すみれ)
    歌声や春野の郷に菫咲く
    (春野:タカラジェンヌゆかりの地)
犬ふぐり(いぬふぐり)
    踏まれても可憐に咲くや犬ふぐり
蒲公英(たんぽぽ)
    アメリカより咲くや蒲公英士幌へと
ミモザ(みもざ)
    アウターを一枚とらぬミモザ咲く
蓬(よもぎ)
    杵つけば草から餅へ蓬色
シクラメン(しくらめん)
    真夜中や真綿色するシクラメン

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