今日の季語 2021-01
年迎(としむか)ふ:「新年・年立つ・年明くる・年越ゆ・来る年・新しき年」
白頁一句詠みこみ年迎ふ
初東風(はつごち)
初東風やくるりと回り凧揚げぬ
三が日(さんがにち):「三ヶ日」
改まり挨拶交わし三が日
破魔矢(はまや):「破魔弓」の傍題
電車揺れ和服が胸に破魔矢かな
小寒(しょうかん)
小寒や小波たてず池の鯉
冬障子(ふゆしょうじ):「障子」だけでも三冬の季語
娘らが声聞こえぬか冬障子
人日(じんじつ):正月七日
人日や母の刻みし粥かをる
松明(まつあけ):「注連(しめ)明」
松明や釘の間隔広めたり
歯固(はがため)
歯固に外し金冠治して歯
猿曳・猿引(さるひき)
猿引や指でくるりと宙返り
鏡割(かがみわり)
女子社員才槌効かぬ鏡割
初句会(はつくかい):「句会始・初運座」
電子辞書変えて臨むや初句会
白鳥(はくちょう):「スワン・黒鳥」
白鳥や波もたてずと湖上ゆく
餅の花(もちのはな):「花餅・餅木」
しなる枝障子に映り餅の花
小正月(こしょうがつ)
七並べ叔母もかたせて小正月
雪掻(ゆきかき):「雪掻く・雪除け」
後ろから追ひて雪掻き降り積もり
阪神忌(はんしんき):「阪神淡路震災忌・関西震災忌」
ダンプ通る揺れの記憶や阪神忌
霜焼(しもやけ)
霜焼や翳して火鉢熱き足
薬喰(くすりぐい):「寒喰(かんぐい)」
天井に湯気をあげるや薬喰
大寒(だいかん)
大寒や耳鳴り在庫総披露
冬凪(ふゆなぎ):「寒凪・凍(いて)凪」
冬凪や時々ぴょんと兎島
雪礫(ゆきつぶて):「雪丸(まろ)げ・雪ころばし」
こきこきと鳴るや大きく雪礫
寒烏・寒鴉(かんがらす):「冬鴉」
夕日染む羽の疲れて寒鴉
天狼(てんろう):「青星(あおぼし)・狼星(ろうせい)」「シリウス」の青白い光
天狼や群れず野原の立ち別れ
寒泳(かんえい):「寒泳ぎ」
寒泳や消て水滴手をかざし
寒椿(かんつばき)
棚田へとひとつ咲かせて寒椿
寒椿ひとつだけあり棚田道
採氷(さいひょう):「氷切る・氷挽く」
氷切るよしの一声響く湖
裸木(はだかぎ):「枯枝・枯木立」
裸木や峠は遥か道標
冬安居(ふゆあんご):「雪安居」
灯明の揺れぬ静寂冬安吾
寒卵・寒玉子(かんたまご)
産みたてや温み消えゆく寒卵
滝凍(たきい)つる:「凍滝(いてだき)・冬の滝・氷瀑」
通学路坂の真ん中滝凍つる
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