4/02/2021

美しい花の季語で 四月を詠む

 


菜の花(なのはな)
    月の下菜の花畑開き初め
座禅草(ざぜんそう)
    尾瀬に咲く木道さける座禅草
雪柳(ゆきやなぎ)
    一振りて千の花びら雪柳
パンジー
    パンジーやあの子教えし色多し
桜(さくら)
    父と行く桜ひとひらランドセル 
柳(やなぎ)
    背伸びする吾子の手するり柳かな
山桜(やまざくら)
    山桜反っ歯な君を思い出し
桃の花(もものはな)
    手折れては花器まで行けぬ桃の花
和布(わかめ)
    和布売り産地直送潮香添え
木瓜の花(ぼけのはな)
    木瓜の花赤く誘ふも拒む棘
アネモネ
    アネモネや花壇が色香地中海
海棠(かいどう)
    父植えし海棠なれと庭の口
馬酔木の花(あしびのはな)
    馬酔木の花振れなば鳴らん白小ぶり
チューリップ
    宵の町わたし売ってたチューリップ
二人静(ふたりしずか)
     招くみち二人静が能楽堂
八重桜(やえざくら)
    めでたき日ひきしめ塩気八重桜
芝桜(しばざくら)
    絨毯の上がこひしき芝桜
花荊(はなずおう)
    一軒家まだ咲いてるか花荊
満点星の花(どうだんのはな)
    名刹やどうだんの花星に植え
躑躅(つつじ)
    躑躅咲く石橋怖く築山へ
紫雲英(げんげ)
    腹冷える紫雲英にうまる子犬撮る
山吹(やまぶき)
    山吹の名歌におわす茅の屋根
スイートピー
    スイートピー飾る一輪カラオケ店
霞草(かすみそう)
    生け花を上手くまとめる霞草
柳絮(りゅうじょ)
    雲が切れ柳絮吹雪舞う棚田
藤(ふじ) 
    藤落ちてかほる道ゆく熊野御前
林檎の花(りんごのはな)
    林檎の花つづく受粉ポンポンと
苧環の花(おだまきのはな)
    苧環の花咲く庭の手入れ跡
桜草(さくらそう)
    桜草ブロックの上鉢並ぶ 
花水木(はなみずき)
    吾子想ふ今年も眺む花水木


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