休暇明(きゅうかあけ):「休暇果つ・冬休・春休・明ける」
うつすらと机に埃休暇明
秋の蝉(あきのせみ):「秋蝉(しゅうせん)・残る蝉」
耐えられぬ猛暑に負けて秋の蝉
稲雀(いなすずめ):「秋雀」
天竜の河原見下ろし稲雀
馬鈴薯(ばれいしょ・じゃがいも)
馬鈴薯やごろごろでかきカレーかな
地虫鳴(じむしな)く:「地虫・すくもむし・蚯蚓鳴く」
地虫鳴く高音で鳴く仲間ゐて
茗荷の花(みょうがのはな)
茗荷の花白く短き畑の隅
白露(はくろ)
女医と会ふ術後検診白露かな
玉蜀黍(とうもろこし):「もろこし・唐黍(とうきび)・南蛮黍・なんばん」
玉蜀黍皮剥かずままレンジチン
秋遍路(あきへんろ)
ごろごろ石足に冷たき秋遍路
ピーマン:「唐辛子」の傍題
おもひだすピーマン丸煮あのにほひ
風船蔓(ふうせんかずら)
棚田道風船蔓虫招き
秋簾(あきすだれ・あきす):「簾納む・簾外す」などとも
新築やそぐわぬ秋簾未だ立てり
秋場所(あきばしょ):「九月場所・相撲」
秋場所や大物喰ひの小兵達
碇星(いかりぼし):「カシオペア・山形星」
湖写すきみのイニシャル碇星
竹伐(たけき)る
竹伐りて籠屋一人で山と積み
鮭(さけ・しゃけ):「秋味」
網が待つ千代田えん堤鮭が群れ
思草(おもいぐさ)
うなだれてこの手離さじ思草
添水(そうず)「ばったんこ」
庭の石叩き一鳴添水かな
子規忌(しきき):「糸瓜忌(へちまき)・獺祭忌(だっさいき)」
降り立ちぬ蛇口ジュースや子規忌かな
杜鵑草・時鳥草(ほととぎす):「油点草」
つるくさに絡み付かれて杜鵑草
虫籠(むしかご・むしこ)
虫籠や草むらやたらかき分けて
秋分(しゅうぶん)
禰宜来たり秋分の祝詞高らかに
秋興(しゅうきょう):秋の遊び (あきのあそび)
秋興や浜辺の町で鹿踊り
紫苑(しおん)
皆召され誰も居ぬ庭紫苑咲く
不知火(しらぬい):「龍燈」
不知火の元にいた舟父は見ず
鮞(はららご):「筋子・イクラ」
函館や腹いっぱいにイクラ丼
秋の雨(あきのあめ):「秋雨(あきさめ)・秋霖(しゅうりん)」
秋雨や短冊雑に読まれけり
鮭颪(さけおろし)
堰堤やひかる銀鱗鮭颪
海猫帰(ごめかえ)る
鳴き声の聞こゆ遠くへ海猫帰る
生姜(しょうが)
Aランチこの店かをる生姜焼き
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