9/21/2021

今日の季語 2021-3

今日の季語 2021-03
 

ミモザ:「銀葉アカシア」
    庭園の大樹真ん中ミモザ咲く
春動く(はるうごく):「春萌す」
    空っぽのかたい鞄の春動く
雛(ひな/ひいな)
    縁ありて奇遇な出逢い吾子と雛
春の夕(はるのゆうべ/はるのゆう):「春夕(しゅんせき/はるゆうべ)」
    御膳だぞ春の夕の父の呼ぶ
啓蟄(けいちつ)
    啓蟄や虫殺させぬこの日本
観梅(かんばい)
    観梅や去年が製品並べ売り
白鳥帰る(はくちょうかえる):「白鳥引く」
    群舞して白鳥帰り点と化す
雛納(ひなおさめ):「雛しまふ」
    柔らかき和紙の年輪雛納
ものの芽(め):「芽」
    ものの芽や静かなり撮影開始
凍(いて)ゆるむ
    じわじわと万物に色凍てゆるむ
東日本震災忌(ひがしにほんしんさいき):震災忌
    白波や晴れど冷え込み震災忌
春景色(はるげしき):「春色・春景」
    染めあがる靡き手拭春景色
柳の芽(やなぎのめ):「芽柳」
    隣脱ぐ愚図愚図出来ぬ柳の芽
春嵐(はるあらし):「春荒(はるあれ)」
    ポリ袋どこまで見えて春嵐
進級(しんきゅう)
    進級や万年筆の届け物
落椿(おちつばき):「椿落つ」
    丘の上ぐるり囲みて落椿か
春北風(はるきた・はるならひ)
    ざらざらと黄色雲ゆく春ならひ
紫雲英(げんげ):「蓮華草(れんげそう)」
    伸ばして手ゴロゴロゴロと紫雲英かな
星朧(ほしおぼろ):「春星」
    ウナギパイ分けてふたつに星朧
残る雪(のこるゆき):「残雪・去年(こぞ)の雪・雪形」
    登山帽丸いアーチが残る雪
霾(つちふる)
    ふんわりと霾朝の鏡肌
春の蝿
    咲き乱る誘惑の外春の蠅
朧夜(おぼろよ)
    我が家は近し朧夜の遠吠えよ
「春の雷」
    名跡や閉ざして蕾春の雷
物種蒔(ものだねま)く:「○○蒔く」
    種を蒔く振るわれ土やふわふわと
「春服」
    春服や立ち回り見せ仕付糸
蒜(にんにく・ひる):「大蒜(おほびる)」
    就活やウーバーが箱匂う蒜
春分
    春分や禰宜ギシギシと御霊様
卒業
    卒業や忘れ去られて通信簿
沈丁花(じんちょうげ)
    防臭剤あがりはな占む沈丁花
桜雨:「花の雨」
    四ツ池や観る人もなく桜雨
    ぽつぽつと染めてや水面花の雨
    ふわりふわ作り始めて花筏

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