今日の季語 2018-9
二百十日謎の足跡飛び飛びに
赤(あか)まんま
赤まんま手入れ怠る庭占拠
案山子(かかし)
案山子より烏の格好効果あり
桐一葉(きりひとは)
桐一葉芝生の青き公園で
蚯蚓鳴(みみずな)く
耳鳴りと思い紛いし蚯蚓鳴く
花野(はなの)
ブラ歩き曲がればそこに花野あり
相撲(すもう)
相撲授業柔道室で雨の日の
白露(はくろ)
白露なり莫々歩く堤道(つつみみち)
野分(のわき)
稔る田を一筋通す野分あと
竹の春(たけのはる)
竹の春おつかいの道さやか音
蟋蟀(こおろぎ)
藁の下蟋蟀の群れひそみ居り
秋色(しゅうしょく)
秋色の四谷棚田にもや流る
野菊(のぎく)
花束に野菊集めに高原に
秋の田(あきのた)
晩稲田や一枚青し真ん中に
芋(いも)
芋の露転がり消える小宇宙
弓張月(ゆみはりづき)
弓張月向こうの花火の上にあり
敬老の日(けいろうのひ)
敬老の日会いたくもない義理のなか
秋の潮(あきのしお)
誰もいない海唄う気にする秋の潮
秋鯖(あきさば)
秋鯖で芋の味まし底になり
コスモス
カメラどこコスモス一本背を伸ばし
蛇穴に入る(へびあなにいる)
蛇穴に入るボール手探り草の奥
曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
郷のみち夕日に匂う曼珠沙華
秋彼岸(あきひがん)
秋彼岸同窓会化郷の墓地
今日の月(きょうのつき)
綺麗ねと別れしな云う今日の月
冷(ひや)やか 秋冷
冷(ひや)やかと素足は知らずスリッパ履き
釣瓶落(つるべおと)し
釣瓶落しきみの瞳を染めにけり
燕帰(つばめかえ)る「秋燕」「帰燕」
屋根の下群れて鳴きあう秋燕
秋曇(あきぐもり)
秋曇滑る下駄脱ぎ足袋を履き
紫蘇の実(しそのみ)
紫蘇の実や愛妻弁当隅を占め
鶏頭(けいとう)
風吹くな鶏頭は明日残したし
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